トヨエツとGreta Gerwigと

コロナ禍後半は映像三昧。

愛していると言ってくれ、再放送の記事がネットで賑やかなのでアマプラで視聴→トヨエツの神がかった演技と意外なほどの丁寧な脚本と演出に引き込まれる。

25年前、阪神大震災の年。私14歳。当時の記憶ないけれど(受験勉強真面目にしてたらしい)、今みても大ヒットしたのが良く分かる。

 

ストーリーも聴覚障害をテーマにおいてなかったのね。12話通して少女から女性の成長物語になってる。北川さんのツイッターも並行してみてくと当時の生みの苦しみを隠さず語られていて面白い。幼き頃に分かれた母との再会エピソードに勇気もらいました。

 

当時33歳で脚本書かれてたのがびっくりで。その前からも何本も書いていらして。

才能ある人がテレビ業界に集まってきた時代だね。今はやっぱりGAFA行っちゃうのかな。脚本家の卵さんたち、頑張って書いて!原作が漫画ばかりじゃつまんないよ。

 

豊川さんがコテコテ?の舞台育ちだったことも知らなかった。手話もろう者劇団の方からヒントをたくさんもらったとか。

慌てて過去の作品いくつか見たけれど、当然ながら榊晃次の面影はびっくりするくらいどの作品にもない。青い鳥にもない。けれど太宰治はセリフ回しも佇まいもモノローグもほんとに良くってご本人の魅力が最大限生かされていた。退廃的、刹那的な生き方に共感があったのかな。そして何よりも妻美知子の寺島しのぶさんの存在が光る。

夫の才能に惹かれ、理解を向けながらも次第に母として、妻として絶望していく様が細やかで。それでも太宰が最期に「唯一愛していた」と書き残した?ように夫婦、男女の絆を強く感じた。で、この二人の役者同士の信頼関係でもって、愛るけの出演につながるのね。なっとく。愛るけの映画、なんであんなにキャストが豪華なんだろ、って不思議だったから。

ちょうど就職活動中で実家で日経取ってたので原作しっかり読んでましたが(笑)あの欲情まみれの男女の描写に「にっけいしんぶん新聞」さんという当時のブロガーさんが毎日丁寧にツッコミ記事を載せてくれてて、一緒に読むのが楽しみだった。懐かしい。

 

そして今日見てきたグレタ ガーウィグの若草物語

ウィノナ・ライダーも好きだったけれど、シアーシャ・ローナン(Saoirseって読めないわ)の演技もほんと好き。なんだろこの画面に出てくるたびに感じる清涼感。

また後半に出てくるボストン近郊?の秋の風景が圧倒的に美しい。コロナにBLMに民衆のやりきれなさが表面化する今のアメリカとは悲しいくらい遠い世界。ファンタジー。 でもこんな若い監督が撮りたいテーマで映画撮って、世界中で上映できてしまう土壌のあるアメリカ、希望は捨ててませんから。

レディー・バードも見たいな。ろそろインプットだけでなくアウトプットしなきゃ。